海外で子育てする時に一番ネックになるのが、
「子どもにどうやって日本語の読み書きを教える?!」
ということではないでしょうか。
海外に住む子どもたちに、日本に住む子と同じ方法で読み書きを教えていいのか?
答えはいいえです。
これまで、自分の子どもや現地在住の子どもたちに教えてきましたが、教材作りをする際には本当に試行錯誤してきました。
なぜなら、継承語*後述としての日本語を教えるための教材がほとんどないから!
継承語は学ぶ子どもたちの家庭環境や生活環境、日本語レベル、目標レベルによって、求められる教材が変わってきます。
今回は、
トリリンガルの息子2人の母親であり、元小学校教師、日本の小学校、海外日本人学校、海外継承語教育機関で教えてきたじゃぽママが、読み書きを教える際に、教材を作ったり選んだりするコツやそのアイデアの一部をシェアしたいと思います。
まずは継承語について知る
両親が海外を拠点に生活している子どもたちにとって、日本語は継承語として位置付けられます。
検索すれば、“継承語”について分かりやすく説明されている方のWebサイトがたくさん出てきますので、それはその方たちの任せるとして( オイッ!)、
私にはご紹介したい方が。
継承語日本語教育の第一人者で、カナダで長年研究を行ってきた中島和子教授。
彼女の著書、完全改訂版 バイリンガル教育の方法 (アルク、January 28, 2016)は、子どもを海外で育てる予定の人、海外子育て真っ最中の人、日本でバイリンガル育児をしている人には1度は読んでいただきたい一冊。
海外在住者は、Kindle版で読むことができます。
上の書籍の中で、母語と継承語の違いについて下記のように説明されています。
母語 | 継承語 | |
習得順序・時期 | いちばん初めに覚えた言語 | いちばん初めに覚えた言語 |
到達度 | もっともよく理解できる言語 | 現地語のプレッシャーでフルに伸びない言語 |
使用頻度 | もっとも頻繁に使用する言語 | 主に家庭で使用する言語 |
アイデンティティ(内的) | アイデンティティが持てる言語 | アイデンティティが揺れる言語 |
アイデンティティ(外的) | 人に母語話者だと思われる言語 | 人に母語話者だと思われて 恥ずかしい思いをすることがある |
上の表からも分かる通り、いちばん初めに覚える言葉としては母語と継承語は同じ位置付けにあります。
母語を話す親とほとんどの時間を過ごす乳幼児期は問題ないのですが、就学して社会との関わりが増えてくると母語よりも現地語の方が強くなってくるのが現実。
いかに家庭での日本語との接触量を増やすか。
【バイリンガル育児の始め方】の記事の中でも少し触れていますが、我が息子たちも、保育園に通うまでは私と過ごす時間が長かったため、日本語が一番得意でした。
ですが、子どもたちの現地コミュニティとの関わりが増えるにしたがって、序列が
フランス語>>英語>日本語
となりました。
日本に住む子と同じ教材を使ってもいいのか?
答えはNOです!
話を進める前に突然ですが、ここで日本語補習校と継承語としての日本語教育機関の違いを見ていただきたいと思います。
日本語補習校 | 継承語としての日本語教育機関 |
現地校に通う日本人の子ども達を対象とした施設で、海外赴任で将来帰国する予定の子ども達が通学しています。 再び日本国内の学校に編入した際にスムーズに適応できるよう、日本の学校文化を日本語で学習する場所。 | 子供達に日本人としてのアイデンティティーを残したいと切望する有志によって創立された民間の非営利機関で、主に日本文化や行事に触れながら、母語としての日本語の基礎を習得していく場所。 |
日本語補習校は子どもたちが日本に帰っても困らないように、日本の教科書に沿って授業が進められている学校です。
一方、継承語としての日本語教育機関(又は家庭での日本語学習)は、現地で生活する子どもたちの言語環境を考慮した教材を使って母語である日本語習得を目的に学習を進めていく場所になります。
ですが、ほとんどの人が継承語という概念を知らないので、自分が日本で学んできたように教えようとしてしまいます。
これは正直しょうがない。
継承語学習者用の教材がないから!
中島和子教授は、継承語学習者の語学力の主な特徴として、以下のように述べています。
- 聞く力が高度。
- 会話は流暢であるが、説明したり、描写したりという高度な会話力となると、 語彙不足が目立ち、まとまりがない。
- 幼稚語が小学校1、2年ぐらいまで残る傾向がある。
- 読み書きの力が弱い。読みは小学校4年生どまり。
- 漢字力は2年生どまり。
- 敬語意識・敬語表現が弱い。
- 作文が口語的で、「だ体」「です・ます体」の混用がある。
- 言語間の明らかな干渉が低学年ほど顕著に現れる(例:「アイスクリームが寒い(冷たい)」 「今、来るよ(行くよ)」「おばあちゃんがあげた(くれた)」。
*中島 和子. “問題提起「JHLの枠組みと課題-JSL/JFLとどう違うか」”. 母語・継承語・バイリンガル教育研究会 .(引用日 2023-10-02)
これはびっくり、
うちの子やないか!
そうなんです、9才〜10才以降に特に顕著になるのですが、
海外に住んでいる子の多くは、その子の年齢の知的レベルと日本語レベルがつり合わなくなってくるのです。
そうなると、日本に住んでいる子、又は日本へ帰る予定の子と同じ国語の教科書を使って日本語を教えるというのは、継承語として日本語を学ぶ子どもたちに合っているとは言えません。
私が見てきた中では、小学校低学年までは日本の国語の教科書の中から授業をしても大丈夫な子が多いですが、中学年以降になるとなかなか読み書きが難しくなり、発表したくても語彙不足で発言できない子が増えてくる気がします。
海外在住キッズに合った読み書きの進め方
ひらがな学習に入るまでに毎日の絵本の読み聞かせを習慣化
読み聞かせの重要性は海外在住の子どもに限らず、どこに住んでいても同じですが、特に日本語に触れることが少ない海外在住の子どもには、とにかく日本語のシャワーを浴びせて、読み書きにつながる芽を育てることが大切です。
我が家は小学校に入っても読み聞かせを続けて、3年生くらいまでは時々寝る前に読んであげていたよ。
海外だと、日本から絵本を取り寄せるか、一時帰国中にまとめ買いするしかないのですが、私は子どもの未来への投資だと思って、いいなと思った絵本は惜しまずに購入しました。
絵本の入手方法
- 日本の家族や友人にお願いして送ってもらう
- Amazonの海外発送を使って注文する
- 近所に日系コミュニティがあればそこの図書館を利用する
- 絵本のサブスク利用
- デジタル絵本のサブスク利用←海外在住者必見!
最近は海外発送OKの絵本のサブスクが増えているのでおすすめです。
- 絵本クラブ(絵本ナビ運営)→日本最大級の読み聞かせサイト絵本ナビが運営するサブスク
現在一時的に海外への配送を停止中のこと - 童話館ぶっくくらぶ→「ぐりとぐら」など名作揃いの出版社のサブスク、紙の本だけど場所を取らない&軽い
- ワールドライブラリーパーソナル
→日本語に訳された世界の絵本が届く
紙の絵本にこだわらないのであれば、海外在住者には嬉しいデジタル絵本のサブスクもあります。
我が家ではコロナ禍のステイホーム中に絵本アプリをサブスクして、テレビの大画面に投影したものを私が読み聞かせしていましたが、小学生男子2人ともその時間を楽しんでいました。
ひらがなは小学校入学までに50音読み書きできるようにしておく
えっ?!
と思われる方もいるかもしれませんが、これには理由があります。
全日制の日本人学校に入学しない限り、海外在住キッズは現地校で日本語以外での勉強が始まります。
そうなると、日本に住んでいる子に比べて、毎日の日本語を書いたり読んだりする時間が限られます。
私は、なるべく小学校入学までにひらがな50音を最低読めるようにし、できれば書けるようにしておきたいと思いました。
そうすることで、1年生に入ってすぐにカタカナ学習と簡単な漢字学習に入ることができ、1年生の漢字を1年かけてゆっくりと覚えることができます。
限られた時間で、いかにひらがな、カタカナ、1年生の漢字全80文字を1年生の間に子どもたちが負担に感じることなく終わらせることができるか考えた結果です。
ひらがなを小学校入学までに終わらすと言っても定着しているわけではありません。
ですので、復習として引き続き読み書きバランスよく取り組んで行きました。
また、ひらがなの段階から、書くことよりも、読めるようになることを重点的に学習を進めました。
例)「先生が言ったひらがなに色を塗ってみよう」「□に入るひらがなを選びましょう」のような問題を作る。
ひらがなとカタカナは50音順に学ばない
これは、書き限定の話です。
読みは50音順に覚えるのが前提。
ひらがなの50音順を覚えるなら、『ひらがなの歌 桃太郎バージョン』がおすすめ。
ひらがな
私は、下のヨコミネ式を参考に、ひらがなは画数が少ないものから始めました。
ただ、ヨコミネ式では直線で書きやすいカタカナから始めることを推奨しています。
私は、まずはひらがなの読み書きができないと困ると思い、ひらがなから始めました。
カタカナ
カタカナはひらがなと形が似ているものから紹介していきました。
ひらがなの復習とカタカナ学習を並行して行う感じです。
例えば、下のようなクイズを、ひらがなカタカナカードを使って行うなどしてカタカナへの導入を行います。
それから、似たような形のカタカナを一緒に学習させるようにしました。
例)テとナ、フとラとヲ、ソとンとシとツetc…
漢字は読み先行で学習する
日本語を学ぶ子どもたちが漢字嫌いになる一番の原因。
それは漢字の書き取り。
これに関しては、海外に住む子どもたちに限らないと思います。
文字というのは、書くよりも読む方が断然簡単です。
Wednesdayという単語を見て、ウェンズデーと読める人は多いけれど、じゃあ正しいスペルで書いてみてくださいと言うと、英語が苦手な場合、書けない人が結構いるのでは?
なので、まずは「漢字がこんなに読める!」という自信を付け、漢字学習のモチベーションへつなげようと考えました。
私は、石井方式の漢字絵本と、井上憲雄氏の学年別漢字童話シリーズを活用しました。
○○式好きですみません。
漢字絵本は読み聞かせに、学年別漢字童話シリーズは子どもの音読教材に使いました。
石井式とは、「幼児にとって漢字はかなよりずっと覚えやすい」、「鳩は鳥よりも覚えやすく、鳥は九よりも覚えやすい」ということを発見した、教育学博士 石井勲先生が提唱する学習法です。
石井方式の漢字絵本はその名の通り、幼児向けだからと言ってひらがなだけ使うのではなく、普通に漢字を使って文章が書かれていて、ふりがなも打たれていません。
私は主に読み聞かせをしながら、ページごとに書かれた大文字の漢字を子どもに読ませましたが、息子たちは小学校に上がる前からそれらの漢字を形として覚えていました。
もちろん、読まなくなったら忘れてしまったのですが(汗)。彼らの記憶のどこかには残っているはず。
もう1つの、井上憲雄先生の漢字童話シリーズは、その学年で習う漢字全てを使って書かれた童話です。
文章の横にふりがなが打たれてなく、国語の教科書のように、文章の下に新出漢字がふりがな付きで書いてあります。
1学期館1週間に1回音読させることで(もちろんサボった週あり)、1年生の漢字童話は、2人とも1学期のうちにスラスラ読めるようになりました。
とりあえず3年生までやってみましたが、流石に3年生は一気にハードルが上がったので、ここで終了。
モットーは無理しない!
1年生の1学期以降は時間がある時に音読する程度だったのですが、小学校低学年のうちは活用したことで漢字の読みに対する自信につながって、やってよかったと感じています。
3年生漢字になると、息子の苦労の後が…
漢字は多少字が汚くても書ければOK
以前、日本語補習校の漢字の宿題を○付けしたものを見たことがあるのですが、漢字自体が間違っていなくても、留めはねはらい、漢字の形など本当に細かく直されていて、宿題のページが真っ赤っかでびっくりしました。
字の綺麗さでその人の性格まで判断されてしまう日本。
日本に帰る予定があって、今後日本で社会生活を送る場合は、もしかしたらそこまでした方がいいのかも知れません。
でも、ただでさえデジタル社会で大人になって文字を書くことが少なくなっているこの時代、ましてやこれからも海外で生活していく予定の継承語学習者である子どもたちがこの先どれだけ日本語を書く機会があるでしょうか。
そう考えると、そこまで求める必要はないと思います。
せっかく一生懸命書いた文字が直されまくっていたら、誰でもやる気が失せてしまいます。
少しくらいの文字の崩れは多めに見てあげることが、子どもを漢字嫌いにさせない上では大切です。
漢字の書き取り練習は1度に1文字3回で十分
漢字の練習プリントをネットで探すとたくさん出てくるのですが、練習回数が多いな感じます。
先生や親によっては、過度な反復練習をさせて、子どもたちを漢字嫌いにしてしまっています。
そういう点で、一番オススメの市販教材が、くもんの小学ドリル 国語 漢字。
1ページの漢字の量がちょうどいいし、練習のマスも大きいので子どもが文字を書きやすい。さらにカラーなので、視覚的にも楽しい。
私も、自作でプリントを作る際は、1文字につき3回の反復練習、その代わり、一度習った漢字をなるべくたくさん授業や宿題に登場させるようにしました。
息子たちが以前やっていたタブレット学習すららのWebサイトに、漢字の反復練習は逆効果?】苦手を克服できる学習方法や親ができるサポートをご紹介、と言うコラムがあるのですが、このページに私が言いたいことが全てまとまっているので、興味がある方はのぞいてみてください。
音読教材は国語の教科書じゃなくていい
音読は、日本語の語彙力、読解力、コミュニケーション能力をアップさせるのに効果的だと言われています。
日本だと、国語の教科書が音読教材として使われることがほとんどですが、必ずしも教科書を使う必要はありません。
なぜなら、継承語学習者には難しいから。
小学校1年生のレベルなら、きちんと日本語の読みを学習してきた子であれば教科書レベルでも問題ないです。
2年生以降も読むのが得意な子は日本の国語の教科書を使ってももちろん構わないと思います。
ただ、2年生以降だんだんと1ページ辺りの文字数が増えてきて、音読が苦手な子には大変になってきます。
息子の担任だった先生が、絵本の1ページを印刷して音読の宿題にしていましたが、これはとてもいい方法だと感じました。
私のおすすめは、くもんの小学ドリル文しょうの読解の文章を音読させる方法です。
文章が長すぎず、読解が嫌にならないちょうどいい長さなので、問題文章を音読させていました。
↑これは2年生の読解。
何回も出てくる言葉は漢字に直して読ませるようなことをこの頃はしてました
(面倒になってやめたけど)
住んでいる国の日常にある言葉やシチュエーションを意識した問題作り
ネットを検索すると、ありがたいことに無料の国語プリントがたくさん手に入ります。
ちびむすドリルなんかは、これ本当に無料で使わせてもらっていいんですかレベルの充実度。
ですが、できれば住んでいる国の日常にあるものやシチュエーションも日本語で読み書きできたらいいですよね。
日本の文化や行事に関する言葉を学ぶことは大前提として、自分の身近にあるものの方がスッと頭に入ってくる場合もあると思います。
- カナダで有名な動物の名前をひらがなやカタカナで書いてみる。
- カナダの州や町の名前をカタカナで書いてみる。
- カナダの家族の名前をカタカナで書いてみる。
- カナダが舞台の簡単な読解問題を教師や親が作って、それを解かせる。
簡単な算数の文章題を日本語で解く
読み書きの学習というと、国語的な学習だけしてしまいそうですが、そうすると子どもたちは飽きてしまいます。
時々、簡単な算数の文章題を使って作っていました。
そうすることで、文章を読んで理解し問題を解くという、読解力と思考力が養われます。
日本語読んで理解するのが目的なので、問題自体は難しくする必要はありません。
さらに、答えを導き出す時は、絵や図を描かせていました。
文章を読んで理解して絵を描きながら、自分の思考をまとめていく作業が加わるので、特に日本語の読解力や思考力をつけたい海外に住む子どもたちにはオススメの方法だと思います。
実は、現地校でも息子たちの算数のプリントを見ていると、特に低学年のうちは、答えをただ計算するのではなく、絵や描きながら答えを導き出すという作業をさせていました。
子どもたちは、絵を描くことと計算するという楽しみがプラスされるので、結構楽しんでやっていて、「ママまた問題作って!」と言われたりしていました。
最後に:子どもにどのレベルまで求めるか
小学校1年生の漢字くらいまでは、保護者の方のサポートがあれば、子どもたちは楽しく日本語の読み書きに取り組めると思います。
問題は低学年以降。
子どもの意思を尊重するのが一番ですが、現実は親が子どもにどこまで求めるかによってその後の学習スタンスが変わってきます。
我が家の場合で言うと、
日本人と意思疎通ができる継承語としての日本語レベルが身につけばいい。
基礎的な読み書きはできて欲しい。
日本や日本文化に興味を持ち続け、日本にルーツがあることに誇りを持ってくれればいい。
その先の学習は本人次第。
というスタンスです。
そういう点では、我が家の息子たちは私が求めているレベルには達していると思います。
子どもたちは、大学生になったら、日本に留学してみたいと言っています。特に次男は日本の電車が大好きなので、その思いが強いようです。大人になってさらなる読み書きを勉強したければその時がんばるはず。でも、日本語の基礎はできているので、外国人としてゼロから日本語を学ぶ人たちよりはだいぶ楽だと思います。
子どもに多少の負担を強いても、自分の子どもに母語レベルの日本語能力を身に付けさせたいという方は、通学可能であればやはり日本語補習校でしっかりと学習することをオススメします。
最近はオンライン補習校もあるようなので、お住まいの地域に補習校がない方は検討されてもいいと思います。
- 子どもが将来日本に帰国し、日本語で学校生活や社会生活を行う予定がある
- 帰国予定はないが、子どもに母語レベルの日本語を習得して欲しいと親が願っていおり、保護者が宿題等のサポートをしっかりしてあげられる
- 子どもが現地校の宿題に加え、補習校の学習量についていけるだけの能力と強いメンタルがある
- 子どもに入学式、卒業式、運動会などの日本の学校生活ならではを経験させてあげたい(現地の小学校にはない場合がほとんど)
- 土曜日の現地の習い事や活動が制限されても大丈夫
我が家のように、継承語レベルの日本語が習得できればいいという家庭は、継承語としての日本語学習機関、又は日本の教材を使った家庭学習で十分だと考えます。
- 子どもに基礎的な読み書きを身につけてほしい
- 折紙や工作活動を通して日本文化や日本語を学んでほしい
- 子どもの日やひな祭り、豆まきなどの季節行事や運動会などの行事を他の子どもたちと一緒に体験してほしい
- 週末は現地の習い事、家族や現地のお友達との時間も確保したい(補習校は土曜日丸1日だが、こういう機関は午前中のみの場合が多い)
学年が上がってくると、継承語学習機関でさえ続けるのがしんどくなってくる家庭が増えてきます(我が家もこのパターン)。
その時、そこで完全にストップするのではなく、家庭で細く長く日本語学習を続けることをおすすめします。
そこで頼りになるのがタブレット学習。
タブレット学習だと、紙の教材に比べて書くハードルが下がるのと、親が横に付いてなくても子どもが自分で学習が進められるようにできているので、年齢が上がってきて親に口うるさく言われたくない子も続けやすいです。
有名なタブレット学習会社は他にもありますが、上の2つが海外在住の子どもにオススメな理由として、
専用タブレットが必要ないこと
無学年学習やさかのぼり学習ができること
です。
どちらも入会経験があるので、また別記事で詳しく紹介できたらと思います。
海外バイリンガル育児で検索すると、お子さんを補習校に入れてストイックに頑張ってらっしゃる方は多く見かけるのですが、我が家のように補習校に入れずにゆるくやりながら、でも子どもがある程度の日本語能力を保っていると言う方の情報はなかなか見かけない気がします。
今回の記事が、我が家と同じような方の参考になったなら嬉しいです。