海外在住キッズの日本語:日本語学習に使える無料教材サイト

ハローボンジュール、カナダフランス語圏在住のジャポママです。

海外在住キッズに日本語を教えたい保護者や日本語教師の 悩み。

それは、日本語を教えるための市販の教材がなかなか手に入らないこと。

さらに言うと、日本語を継承語として学ぶ子がほとんどの海外在住キッズ。

そういう子たちのための教材というのが、ほとんど出回っていないのが現状。

以前、『海外子育て:日本語の読み書きどう教える?』という記事を書きました。

その中で、“継承語とは何か”、“海外在住キッズに合った読み書きの進め方”について書いているので、興味のある方は読んでみてください。

継承語として日本語を学ぶ子には、日本に住んでいる子と同じような学習の進め方は合わないことが多いですが、ネットで探せる無料教材も、上手に使えば子どもの日本語学習に十分効果があります。

今回は、トリリンガルキッズ2人のママであり元教師の私が実際に使って良かったネット上で見つけた無料教材を紹介します。

ジャポママ

幼児〜小学校低学年レベルを基準に選んでいるよ!

もくじ

無料ダウンロードプリントサイト

ぷりんときっず

無料学習プリントといえば『ぷりんときっず』というくらい、有名なダウンロードサイト。

かわいいイラストとカラフルな色づかいが特徴で、国語・算数を中心に様々な分野のプリントがダウンロードできます。

幼児〜小学校1年生くらいまでの運筆練習や、文字や算数の導入などへの使用がおすすめ。

気になる点

文字練習プリントは1文字ごとに書かせる練習回数が少し多すぎるのが残念。

ひらがなや漢字プリントは別のサイトや漢字練習帳を私はおすすめします。

ちびむすドリル

ぷりんときっずと肩を並べる有名どころです。

ぷりんときっずは主に幼児〜小学校低学年向けの印象ですが、ちびむすドリルは幼児〜中学生と対象年齢が幅広いのが特徴。

コラボ教材も豊富で、楽しいプリントがたくさん見つかります。

私が一番お世話になったサイト。

気になる点

無料でこんなに使わせてもらってもいいんですか?というくらい豊富なので、海外在住キッズのレベルと内容にあったものを厳選する必要はあると思います。

海外在住キッズにおすすめの教材は、
幼児プリント全般」「思考力が広がるワーク教材」「小学生 漢字クイズ問題プリント」、「小学校1&2年生算数クイズ・パズル
辺りかな。

学習ぷりんと.com

上の2つのサイトに比べるとシンプルな作りですが、シンプルだからこそ使いやすいプリントが多いです。

海外在住キッズにとって、日本語を書くというのは大きなハードルになります。

その点、学習ぷりんと.comには、選んで線で結ぶようになっていたり、なぞり書きになっていたりするプリントも多いのがいいなと思います。

気になる点

漢字練習プリントが2種類用意されています。

□で囲んだ読み書きの練習の方は使いやすくていいのですが、漢字の練習の方のプリントは、同じ文字をひたすら書かせる様になっていて、こちらは正直練習回数が多すぎるなと感じます。

やんちゃワーク

現役公認心理師、保育士が作成した無料プリントサイト。

子どもの得意・不得意に合わせてプリントを選んで欲しいという運営者の思いから年齢別に分かれていないところが、同じ年齢でも日本語レベルがバラバラの海外在住キッズにまさにピッタリです。

実は、今回無料プリントサイトを調べているときに知ったこちらのサイト。

「もっと早く知りたかったー!」と思ったくらい、私が求めていたようなプリントがたくさん。

私が自作で作っていたプリントに似たものも結構あって、教えていたときに知りたかった!

文字をひたすら書くプリントだけではなく、言葉で説明したり、聞いて理解したり、簡単な文章問題があったり、様々な角度から日本語を教えることができるようになっています。

にほんごワークという姉妹サイトもあり、こちらは日本に住む外国人児童生徒向けですが、やんちゃワークの国語的プリントがまとめられている気がします。

特別支援教育教材

特別支援が必要な子のために作られた教材は、実は継承語として日本語を学ぶ子どもたちにも使えます。

なぜなら、海外在住キッズの日本語レベルも、同年齢であっても住む環境や家庭環境によってひとりひとり全く違ってくるからです。

スマイルプラネット

スマイルプラネットは、学習が困難な児童を支援する目的で開発した教材で、反復練習をさせるのではなく各児童の認知特性に配慮したプリント作りを行っています。

このサイトのプレ漢字プリントは、子どもの得意・不得意に合わせた内容のプリントを選べるようになっていて、私も活用させてもらいました。

特別支援教育デザイン研究会

教職員や保護者、地域のボランティアの支援を目的とし、大学教授をはじめとする様々な専門家が連携して教材開発と普及に取り組んでいるグループです。

このサイトの、『すぐに使える!プリント+ビデオクリップ』のページに、使えるプリントがたくさんアップされています。

国語だけでなく、算数や生活のプリントもあって、継承語学習者にも使いやすいレベルだと思います。

残念な点

“WEBコンテンツ”にアップされているFlash playerがサービス終了により使えなくなっている点。

教師にとってはありがたいコンテンツだっただけに残念。

動画の教材

NHK FOR SCHOOL

保護者&教師の味方、NHK!

教育向け番組が2000本以上、さらに学習のエッセンスを簡潔にまとめた動画クリップが7000本以上もアップされていて、圧巻のコンテンツ量です。

我が家の息子たちが大好きなピタゴラスイッチもアップされています。

Youtubeでくだらない動画を見るなら、良質な日本語コンテンツ満載のNHK for Schoolを見て欲しいと保護者としては思うよね。

ひろがる|もっといろんな日本と日本語

国際交流基金関西国際センターが運営している日本語学習者向けサイトです。

学習の対象者が、

  • 日本語を趣味として勉強している人
  • 日本・日本語に興味を持っているが、留学やビジネスなどの直接的な学習目的がない人
  • 日本や日本語が好きな日本語学習者

ということですが、海外に住む日本人の子どもたちにも見せたい日本の風景が場面ごとにまとめられているのでおすすめ。

外国語としての日本語学習者向け教材

NHK World-Japan Learn Japanese

日本語を学ぶ外国人向けの映像教材がたくさんアップされています。

主に日本語の会話を学ぶコンテツが多いです。

あくまで日本語をゼロから学ぶ外国人向けに作られているので、日本語を日本語で学習したい海外在住キッズ向けではないとかもしれませんが、コンテンツによっては使えるものがあると思います。

エリンが挑戦!にほんごできます。

国際交流基金が運営する、日本語教育用映像教材をまとめたサイト。

元は2006年から2011年までNHK教育テレビとNHKワールドTVで、日本語を母語としない人向けに放送されていた日本語教育番組です。

日本の高校生活を映した映像が多いので、対象年齢は中学生以上だと思います。

使うとしたら、家庭内の会話のみならず、日本の日常生活や学校生活で使われる会話を勉強したい中学生以上の子どもたちに向けてがいいと思います。

今回は、海外在住キッズの日本語教育に使える、無料ダウンロードWEBサイトをご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

コロナ禍以降、教育現場でもデジタル化が一気に進んで、ここ数年でオンライン上にアップされる教材も一気に増えた気がします。

私が紹介した以外にも、使えるサイトはまだまだたくさんあると思いますので、「こんなのもあるよ」というのがあればぜひ教えていただければと思います。

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