英仏日トリリンガルキッズの多読

ハローボンジュール、カナダフランス語圏在住主婦じゃぽママです。

前回の記事で、日本ではあり得ない教員のストライキにより、学校が半日休校になったことを書きました。

その時、公務員側と政府との間の交渉が決裂したら、さらなるストライキの可能性があることを示唆されていましたが、恐れていた通り、さらなるストライキが実施され、子どもたちは今回3日間の休校…。

ケベック州は学校からのメッセージもフランス語

突然の3日間の休校は保護者としては正直「えっ、また…?。」という感じ。

しかも、日本人的には「そんなに休んで学習面は大丈夫なの?!」と心配してしまうところです。

でもカナダ人は、労働環境の改善を訴えるのは当たり前の権利だからしょうがない、という考え。


さて、ここからが本題。

我が家の息子2人は、一応英仏日のトリリンガルです。

全ての言語が同じくらい完璧というわけではなく、

フランス語>英語>日本語

の順で得意といった感じ。

家庭では英語と日本語、それ以外ではフランス語というスタイルを子どもたちが赤ちゃんの頃から徹底してきました。

我が家の多言語育児事情を知りたい場合は、以下の記事を読んでみてください。

子どもたちがまだ赤ちゃんだった頃、3ヶ国語で子育てしていると言うと

フランス語が弱くなるんじゃない?

と言われたことが何度となくありました。

でも、バイリンガル育児のルールを守って子育てしたところ、息子たちは2人とも、今のところ国語であるフランス語の成績は常にクラストップレベルです。

参考までに、現在中学生の長男の6年生の時の成績をお見せします。

小学校の集大成6年生最後の成績ですが、3ヶ国語で育って来た子にしてはよく頑張っているのではと思います。

  • フランス語→息子88% クラス平均78%
  • 英語→息子95% クラス平均83%

国語としてのフランス語も、第二言語としての英語もクラス平均を大幅に上回っています。

現在小学校高学年の次男も、今の所似たような成績です。

日本のような塾もないですし、特別なことは何もやっていません。

あえて言うとしたら、小さい頃から多読をしてきたことが大きかったのかもしれません。

今回は、子どもたちが購読してきた英仏の子ども雑誌や、お気に入りのシリーズ物の日本語の絵本や図鑑を紹介したいと思います。

もくじ

英語の子ども向け購読雑誌

Chirp

カナダ国内セールスNo.1の子ども向け雑誌。

対象年齢:3歳〜6歳

価格:1冊 CA$5.99 、年間購読 通常CA$35.95(セール期間中CA$25.95)

短編の物語やさまざまなアクティビティが含まれています。

読むことや遊ぶことを通じて幅広いスキルを発展させることができます。

季節や特定のテーマに基づいたコンテンツも扱っていて、子供たちが日常の出来事や季節の変化に関心を持つことができるように工夫されています。

↑目次の一例(これは2020年9月号)

息子たちは対象年齢ギリギリの6歳まで購読していました。

カナダの国営放送CBCでは、短編アニメも放映されています。

Chickadee

Chirpを卒業した子どもたち向けの同じ会社が発行する子ども雑誌。

10歳の次男は面白いからと今も購読しています。

対象年齢:6歳〜9歳

価格:1冊 CA$5.99 、年間購読 通常CA$35.95(セール期間中CA$25.95)

↑chickadeeの目次

Chirpと同じ様に短編の物語や漫画、季節や特定のテーマに合わせたコンテンツを扱っているのはもちろん、小学生の子に向けた教育的な要素がさらに増え、科学、アート、文学、数学など、さまざまな分野にわたる興味深いトピックを取り上げています。

もっと中身が知りたい方は、見出しのリンクページに『look Inside』というボタンがあって、そこからサンプルページが見られます。

フランス語の子ども向け購読雑誌

J’AIME LIRE(ジェイム リール)

「J’aime lire(ジェムリール)」とは、フランス語で「私は読むのが好き」という意味です。

Bayard Presseというフランスの出版社が1977年以来発行し続けている子ども向けの読み物雑誌で、パートナーも子どもの頃購読していたそうです。

対象年齢:6歳〜13歳

価格:1年間購読 通常CA$49.952年間購読 通常CA$79.95

対象年齢が幅広く見えますが、年齢やフランス語レベルによって3つのレベルが選べます。

  • Mes Premiers J’aime lire(メ・プレミエール・ジェイム・リール) : 6歳〜7歳
  • J’aime lire : 7歳〜10歳
  • J’aime lire Max : 9歳〜13歳

J’aime lire Maxは年間CA$64.95

雑誌には、短編小説、漫画、クイズ、ゲーム、手芸のアイデアなどが含まれていて、さらにフランス文学や国際的な児童文学の作品も紹介しているので、子どもたちが様々な文学作品に触れるいい機会になっています。

息子たちは小学校に上がった頃から購読し続けていて、現在もJ’aime lire Maxが届くのを毎月楽しみにしています。

Les Explorateurs(レ・ゼクスプロラター )

Les exloratuersとは探検家たちという意味。

J’aime lireと同じ出版社で、こちらは主に自然科学的な知識を、子どもが楽しく身につけられるような内容になっています。

対象年齢:6歳〜10歳

価格:1年間購読 通常CA$44.952年間購読 通常CA$74.95

現在は、次に紹介する対象年齢が上の雑誌を読んでいますが、小学3年生頃まではこちらを購読していました。

Les Debrouillards(レ・デブルイヤー)

『Les Debrouillards』とは、英語でresourceful person(問題解決力や決断力がある人)という意味。

上の『Les Explorateurs』よりも対象年齢が上の、同じ子ども向け科学系雑誌です。

我が家の息子たちは今も購読中で、2人ともこれが一番のお気に入り

対象年齢:9歳〜14歳

価格:1年間購読 通常CA$44.952年間購読 通常CA$74.95

現在中学生の息子は科学が得意教科なのですが、息子曰く

「科学が好きになったきっかけはLes Debrouillardsのおかげ」

だそうです。

ここで紹介した購読雑誌は全て、ブラックフライデーなどのセール期間中に申し込むとほぼ半額で登録できるので、ぜひセールを狙って登録してみてください。

日本語のシリーズもの絵本

小学2年生くらいになってくると1ページの文字数が多い読み物が多く、現地語(英語やフランス語)で読む方が断然楽になって来ます。

それでも、時々自分で本棚から取り出して読んでいる日本語の本があります。

日本語の絵本は種類が多いのと年齢層が幅広いので、ここでは小学生になっても気に入って自分で読んでいる絵本や図鑑をシリーズ物に限定して紹介したいと思います。

100かいだてのいえシリーズ

100かいだてのいえ [ 岩井俊雄 ]

新しいシリーズが出るたびに買って欲しいと、今でも次男からお願いされるお気に入り。

今回の一時帰国で“そらの100かいだてのいえ”を購入し、久々に新しいコレクションが加わって喜んでいました。

おしりたんていシリーズ

おしりたんてい むらさきふじんの あんごうじけん (おしりたんていファイル 1) [ トロル ]

NHKでやっているアニメを見ているので内容も頭に入っているし、全編カラーだし、継承語の日本語レベルでも十分楽しめるみたいです。

小学館の図鑑NEO+くらべる図鑑

[新版]くらべる図鑑 (小学館の図鑑NEO+) [ 加藤 由子 ]

正直、説明文をどこまで読んでいるかは分かりませんが、時々ページをめくって眺めています。

漢字には全てふりがなが打ってあるので、平仮名が読めれば一応読むことはできます。

Gakken 学研の図鑑LIVE

Gakken 学研の図鑑LIVE13 鉄道

次男がとにかく読み込んでいる図鑑です。

日本の鉄道が大好きなので、少しくらい難しくても色んな情報を知りたくて、日本語でがんばって読んでいます。

これも、漢字には全てふりがなが打ってあるので、日本語の基礎ができていれば理解しながら読めるみたいです。

普段の会話では口にしないような用語なんかも、図鑑を読んで知っていたりして時々びっくりします。

息子の場合は“鉄道”というパッションがあるのがラッキーだったのかも。

このシリーズは他にも色々あるので、お子さんの興味に合わせて購入することをおすすめします。

日本語の本を手軽に読めるデジタル絵本

日本語にもなるべくたくさん触れて欲しいと思っても、現地語の本と違って気軽に購入できないですよね。

でも、最近はデジタル絵本もかなり充実して来ています。

我が家も、コロナ禍で子どもたちがずっと家にいた間、絵本アプリをサブスクしていました。

おすすめデジタル絵本のサブスク

絵本アプリ→絵本ナビが提供するアプリで、30,000冊以上の市販の本の中から選べる。

PIBO→アプリに登録すれば、毎日3冊まで絵本を読むことができる。

森の絵本館→500冊以上の絵本を声優が読み聞かせてくれる。

みいみ→絵本読み聞かせアプリ。寝かしつけにもぴったり。

理想はやはり、紙の本をいつでも好きな時に手に取れるように本棚に並べておくことですが、海外在住だとなかなかそうもいかないこともあると思います。

そういう時は、紙の絵本+デジタル絵本を検討してみるのもいいかもしれません。

今回は、英仏日トリリンガルの息子たちが読んできた購読雑誌と日本語の絵本&図鑑を紹介してみました。

もちろん、性格によっては、いくら本をすすめても読まないという子もいると思います。

我が家で言うと、長男は読書好きでよく小説など文章を読んでいる姿を見ますが、一方で次男は文を読むよりは、図鑑とかを眺めている方が好きなタイプです。

ある程度成長してくると、本好きな子、そうじゃない子が出てくるとは思います。

ですが、なるべく小さい頃からたくさんの本が読める環境を与えてあげて、脳の言語能力を司どる部分の芽をしっかりと育ててあげることが、複数言語で子育てしている場合余計に大切だと思います。

この記事が、海外でこれから子育てを始める方や、現在子育てしている方の参考に少しでもなればうれしいです。

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